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『Believe』4週連続1位、『アンメット』は再び4位上昇…TVerドラマ人気ランキング

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 在京民放キー局5社を中心として2015年10月に始まったTVer。参加局、取り扱う番組も増え、2024年3月には月間動画再生数が4.5億回、同1月にはTVer単体の月間アクティブユーザー数(MAU)が3500万の過去最高記録を更新するなど成長は右肩上がりで続いており、無料見逃し配信サービスとしてのTVerはもはや定番となった。

 しかしTVerにおける再生回数は基本的に非公表で、期ごとの番組再生数ランキングなどで一部が明らかになるか、あるいは新記録を打ち立てた時などに番組側が発表する程度。そのため、視聴率をもって番組が語られてしまう状況が長らく続いている。

 そこで、TVer再生数ランキングの総合ランキングを定点観測することで、視聴率とは違ったドラマ人気をある程度は可視化できるのではないか、と考えたのが本企画だ。1日2回、決まった時間にTVer総合ランキングをチェックし、総合トップ50の順位に対しポイントを付け、合計した結果からEI VISION独自の「TVerドラマ人気ランキング」をご用意した。今週は6月8日(土)~6月14日(金)までを観測した結果をお伝えする。

『Believe』4週連続・通算6週の首位、『アンメット』は4位に返り咲き

 今回の結果は以下のとおり。

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 石原さとみ主演のテレ朝火曜ドラマ『Destiny』が4日にいち早く最終回を迎え、今週は17位にダウン。木村拓哉主演のテレ朝木曜ドラマ『Believe-君にかける橋-』と首位争いを繰り広げた同ドラマの退場により、今週は全体的に順位が上昇しているが、『Believe』は先週と同じ506ポイントをキープして4週連続の1位となった。

 一時は『Destiny』に首位を奪われていた『Believe』だが、これで通算6週目の1位。『Believe』は今週、TVer再生数ランキングの総合トップ15内にい続けてた唯一の作品で、総合トップ5滞在期間も最長だけに、納得の結果。2位となるTBS金曜ドラマ『9ボーダー』とは先週同様30ポイント以上の差をつけており、このまま最終回まで首位を独走することになりそうだ。

 ただ気がかりなのは、世帯視聴率が第6話の9.9%から、第7話で9.4%、第8話で9.1%と下がり続けており、同ドラマの最低記録を更新し続けていること。逃亡劇を第8話まで引っ張ったのが少々飽きられたか。20日放送の第9話が最終回となり、さすがにこれ以上は下がらないとみられるが、TVer人気のほうにも波及するかどうか。また最終回は拡大スペシャルとはいえ15分であり、残り1話ですべての決着がつくのか、描き切れるのかも正直気になるところだ。

 本人気ランキング今週の2位は、『Destiny』が抜けた穴をそのまま埋める形で先週3位のTBS金曜ドラマ『9ボーダー』に。21日放送の第10回が最終回だが、前週比2ポイントダウンとほぼ動きないだけに、このまま2位の座をキープできそうだが、はたして。

 3位は、やはり先週4位のTBS日曜劇場『アンチヒーロー』。こちらも16日放送の第10話で最終回。『Believe』とは逆にこちらは世帯視聴率は、自己最低を記録した第4話(9.2%)以降、右肩上がりとなっており、第9話で11.2%まで伸びている。本人気ランキングのポイント的には前週比5ポイントアップとあまり動きがないが、日曜劇場の本領発揮が期待できそうな25分拡大SPとなる最終回でどこまで盛り上がれるか。なお『アンチヒーロー』は、地道にお気に入り登録者数を伸ばし、ついに98.0万(15日0時時点/以下同)に到達。フジ水曜ドラマ『ブルーモーメント』が先週の98.0万から今週97.9万と減少に転じたため、今期ドラマお気に入り登録者数で『Destiny』(最終回前の1日0時時点で121.2万)に次ぐ2位に上昇していることも付け加えておく。

 今週4位はカンテレ制作・フジテレビ系放送の月10ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』。先々週、Jアラート(全国瞬時警報システム)発令による放送が途中で中止された影響でTVer需要が高まったこともあって、本人気ランキングで4位に急上昇した後、先週は6位にダウンしていたが、今週ふたたび4位に舞い戻った。『アンメット』は以前から指摘しているとおり、Jアラート関係を除いても勢いが増しており、5位の座をキープしているテレ朝オシドラサタデー『東京タワー』を今週ついに抜き去った。

 TVer再生数ランキングの推移を見ると、『アンメット』は先々週に続いて今週ふたたび総合1位を獲得。さらに、放送翌日の昼頃までは同じ月曜放送のフジ月9『366日』のほうが上位だったが、それ以外は常に『アンメット』が上位をキープしており、前週比8ポイント増となった。『アンメット』が4位まで上昇した背景には、『東京タワー』が前週比15ポイント減となったことも大きい。『東京タワー』は先週、前週比20ポイント増となっており、以前の水準に戻っただけともいえるが、その20ポイント増となった先週の対象となる1日放送の第7話はほぼドラマオリジナルで、ホラー展開ともいえる修羅場がよくも悪くも反響を呼んだだけに、原作路線に戻っていった第8話は伸びなかったのかもしれない。15日放送の最終回は1時間スペシャルだが、巻き返せるか。

 『アンメット』に話を戻すと、3位の『アンチヒーロー』との差はわずか4ポイントにとどまっており、加えて10日放送の第9話ラストで衝撃の展開を迎え、クライマックスへと突入しているところだけに、次週の逆転の可能性もありそう。お気に入り登録者数も前週比+1.8万と、伸び率では一番となっている。なお、『アンメット』の最終回は24日放送の11話の予定だ。

 次週は『アンチヒーロー』『366日』『くるり』『Believe』『Re:リベンジ』『イップス』『9ボーダー』など大半の作品が最終回を迎える。『Believe』はこのままウイニングランとなりそうだが、トップ5の顔ぶれに変動はあるのか。注目だ。

〈先週の記事はこちら〉

新城優征(ライター)

新城優征(ライター)

ドラマ・映画好きライター。俳優インタビュー、Netflix配信の海外ドラマの取材経験などもあり。

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